デザイナーズ家具【ユーデザイナーズ】

ル・コルビジェ

ル・コルビジェ

Le Corbusier

ル・コルビジェ

( 1887-1965 )
フランス

アメリカ出身の建築家フランク・ロイド・ライトやドイツ出身のミース・ファン・デル・ローエと共に「近代建築の巨匠」と呼ばれる20世紀を代表する建築家です。

「新しい建築の5つの要点」を実現させた「サヴォア邸」や「ユニテ・ダビタシオン」、「ロンシャンの礼拝堂」、日本では「国立西洋美術館」が、ル・コルビュジエの基本設計による建築として、また、世界的に有名な建築物として、現在に残されています。

スイス生まれであり、当初は時計の文字盤職人であった父の家業を継ぐためにと彫刻や彫金を美術学校で学んでいましたが、視力の弱さなどの理由で別の道を模索し始めました。美術学校在学中に建築の才能を見いだされ、初めての作品でもある「ファレ邸」の設計を手掛けたことで建築家としてのキャリアをスタートさせました。

1917年にフランス・パリへ移り住みますが、その後は従兄弟のピエール・ジャン・ヌレと共同で建築事務所を設立します。事務所設立から間もない1920年代に「新しい建築の5つの要点」を提唱します。ピロティ、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓(横長の窓)、自由な立面(ファザード)を実現させるといった「5つの要点」は、建築業界に革新的な影響を与えることとなり、現代に見られる建築文化の基礎を生みだしたといわれています。

1930年代には、著作や近代建築国際会議での活躍が目立ちます。世界各地の都市計画案や構想にも関わり、世界の建築を大きくリードする存在として世界中の建築物に大きな影響を与えました。

そして現在、「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への貢献-」という物件名で、東京・上野の国立西洋美術館はじめ、世界7カ国にある17施設が、ル・コルビュジエの名前と共に世界遺産に登録されています。

近代建築の巨匠と呼ばれる一方、ル・コルビュジエは「椅子デザイナー」としての顔も持つことでも有名です。建築事務所のパートナーやシャルロット・ペリアンとの3人の共同作業で作りあげた金属製の家具「LCシリーズ」は、シンプルで実用性の高い椅子やソファやテーブルとして、家具の歴史上、最大の功績を残す作品であり、今もなお最高傑作として、世界中で愛されています。

彼らが手掛けた家具は、1970年代半ば以降、新しくモダンなライフスタイルを求める文化人を中心に好まれ、急速な成長をみせました。このように、インテリアを単なる装飾から住宅で機能する設備品に変貌させた点で、最も大きな貢献と功績を残しました。ル・コルビュジエの建築物や家具・インテリアの多くが、アメリカのニューヨーク近代美術館に収蔵されています。

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